LINEに通知を送る準備で迷ったのは、2つの管理画面の行き来だった
毎朝、気になるニュースを自分のLINEに届けてくれるボットを、Google Apps Script(GAS)で作ってみた。この記事はその前半、LINE側の準備編だ。
先に結論を書いておく。やること自体は少ない。LINE公式アカウントを作って、「トークン」と「ユーザーID」という2つの文字列を手に入れれば終わりだ。
それなのに、けっこう迷った。原因は、2つの管理画面を行ったり来たりすることだった。
ボット本体の話は、次の記事「GASでニュース配信LINEボットを作った」に書いている。
まず知っておきたいこと:LINE Notifyはもう使えない
「GAS LINE 通知」で調べると、「LINE Notify」を使う記事がたくさん出てくる。トークンを1つ取るだけで送れる、とても手軽なサービスだった。
でも、LINE Notifyは2025年3月に終わっている。 古い記事の手順をなぞっても動かない。
今は、自分用のLINE公式アカウントを作って、そこから自分にメッセージを送る形になる。少し手間は増えるけれど、無料で使える。
やったこと
| 手順 | どこでやるか | 何をするか |
|---|---|---|
| 1. ビジネスIDの登録 | account.line.biz | 普段のLINEでログインするだけ |
| 2. 公式アカウントを作る | 作成フォーム | 名前と業種を入れる |
| 3. Messaging APIをオンにする | LINE Official Account Manager | 管理者の名前(プロバイダー)を決める |
| 4. トークンを発行する | LINE Developers | 長い文字列が出てくる |
| 5. ユーザーIDを確認する | LINE Developers | Uで始まる文字列を控える |
| 6. 友だち追加する | スマホのLINE | 作った公式アカウントをQRコードで追加 |
かかった時間は、次の記事のGASの作業と合わせて約3時間。LINE側だけで何分かかったかは、計り忘れてしまった。次からは作業ごとに時間をメモしておこうと思う。
お金はかからない
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| LINE公式アカウント(無料プラン) | 0円 |
| メッセージの送信 | 無料プランは月200通まで |
| 今回の使い方 | 1日1回なので、月30通くらい。無料の範囲で収まる |
ちなみに、1回の送信で吹き出しを5つまでまとめて送れて、それでも「1通」と数えてくれる。テーマごとに吹き出しを分けても、通数は増えない。
作業中に、管理画面に「2026年10月1日から料金改定」というお知らせが出ていて、一瞬ドキッとした。調べてみると、変わったのは有料プランで使いすぎたときの料金で、無料プランには関係なかった。
つまずき① 管理画面が英語だった
LINE Official Account Managerを開くと、なぜかメニューが英語で表示された。「Business profile settings」「Gain friends」といった感じだ。
調べて出てくる手順は日本語で書かれている。なので毎回、「友だちを増やす」は「Gain friends」のことだな、と頭の中で翻訳しながら進めることになった。1回1回は小さな手間だけど、積み重なるとじわじわ時間を取られる。
つまずき② 名前を変えると、7日間変えられない
公式アカウントを作ったあと、名前を変えたくなった。調べると、一度変えると7日間は変えられないらしい。打ち間違えても直せない。
気になったのは、「作ったばかりのアカウントでも、この7日ルールがかかるの?」という点。はっきり書いてあるページは見つからなかった。
試してみたら、作ってすぐでも変えられた。 プロフィールの設定画面で、名前の横にある鉛筆マークから変更する。変えただけでは反映されず、右上の「Publish」を押す必要があった。
つまずき③ 友だち追加のQRコードが見つからない
作った公式アカウントを、自分のLINEで友だち追加しておかないと、メッセージは届かない。そのためのQRコードを探したけれど、なかなか見つからなかった。
QRコードがあったのは、次のどちらかだ。
| 画面 | 場所 |
|---|---|
| LINE Developers | 「Messaging API」タブの上の方 |
| LINE Official Account Manager | Home → Gain friends → Add friend tools |
「トークンはMessaging APIタブのいちばん下」と聞いていたので、同じタブの下の方ばかり見ていた。QRコードは、実は同じタブの上の方にあった。
つまずき④ トークンがない画面で、トークンを探していた
いちばん時間を使ったのがここ。
LINE Official Account Managerにも「Messaging API」という画面がある。開くと「Channel ID」と「Channel secret」が並んでいる。てっきりこれがトークンだと思い込んで、AIに「これのことですか?」と聞いてしまった。
答えは「違います」。今回必要なトークンは、そもそもこの画面にはない。 LINE Developersという、別のサイトで発行するものだった。
| 管理画面 | URL | 何をするところか |
|---|---|---|
| LINE Official Account Manager | manager.line.biz | 公式アカウントの見た目や配信の設定 |
| LINE Developers | developers.line.biz | トークンなど、プログラムで使う情報 |
この2つ、見た目がよく似ているうえに、どちらにも「Messaging API」という項目がある。迷うのも無理はないと思う。左上のロゴかURLを見て、今どっちにいるかを確かめるようにしてから、迷わなくなった。
つまずき⑤ 「ID」が2つある
LINE Developersの「Basic settings」タブには、IDが2つ並んでいる。
| 項目 | 場所 | 中身 | 今回使う? |
|---|---|---|---|
| Channel ID | タブの上の方 | 10桁くらいの数字 | 使わない |
| Your user ID | タブのいちばん下 | Uで始まる33文字 | 使う |
送り先として使うのは「Your user ID」のほう。どちらも「ID」なので、うっかり取り違えそうになる。LINEアプリで自分で決める「LINE ID」とも、また別物だ。
トークンとユーザーIDは、パスワードのようなもの。人に見せたり、スクリーンショットに写したりしないように気をつけたい。
やってみて分かったこと
やることが少なくても、管理画面が2つあると迷う。 操作はボタンを押して文字列をコピーするだけ。時間がかかったのは、毎回「これはどっちの画面でやるんだっけ?」と探すことだった。CloudflareとGitHubでサイトを公開したときも、まったく同じだった(「AstroサイトをCloudflareで公開するのに1時間30分かかった話」)。
似た名前のものが、別の場所に別の意味で置いてある。 「Messaging API」は両方の画面にあって、中身が違う。IDも2つある。初めて触る人は名前を頼りに探すので、ここはほぼ確実に引っかかると思う。
手順と画面の言語が違うだけで、ぐっと遅くなる。 もし外注先に手順書を作ってもらうなら、実際の画面の言語に合わせてもらえると、受け取る側はかなり楽になるはずだ。
次の記事「GASでニュース配信LINEボットを作った」では、ここで手に入れたトークンとユーザーIDを使って、毎朝ニュースが届くボットを作っていく。
よくある質問
- GASから自分のLINEに通知を送るには、何が必要ですか?
- LINE公式アカウント(無料プランで十分です)を作り、Messaging APIを有効にして、チャネルアクセストークン(長期)と自分のユーザーIDを手に入れます。自分のLINEで、その公式アカウントを友だち追加しておくことも必要です。以前よく使われていたLINE Notifyは、2025年3月に終了しています。
- チャネルアクセストークンはどこで発行しますか?
- LINE Developersのサイト(developers.line.biz)で、プロバイダー、チャネルの順に開き、「Messaging API」タブのいちばん下にある「Channel access token (long-lived)」の「Issue」を押します。LINE Official Account Managerの「Messaging API」の画面には、トークンはありません。
- 自分のユーザーIDはどこで確認できますか?
- LINE Developersのチャネルの「Basic settings」タブのいちばん下にある「Your user ID」です。Uで始まる33文字の文字列です。同じタブの上の方にある「Channel ID」(数字だけ)とは別物なので、取り違えに注意してください。
- LINE公式アカウントのアカウント名は、作ってすぐでも変えられますか?
- 私の場合は変えられました。プロフィールの設定画面で、Account nameの横の鉛筆マークから変更し、「Publish」を押すと反映されます。一度変えると、次に変えられるのは7日後です。